平成18年1月4日
自宅を11時20分に出立し、京都駅へタクシーで。はるかを利用(京都13.18(13:48)-関空14.32(15:02)
。United
のカウンターは空いており、登場手続きはすぐに終わり、ラウンジ飛鳥で搭乗を待つ。関空離陸
4:55P
(United
Flight 886)。定刻より20分前に到着したSan
FranciscoでChicago行きにのりかえる。Chicagoには積雪がなかったのが驚き。客待ちのために一時間遅れで離陸したがTampaにはほぼ定時の
pm.11
に到着。タクシーで会場となるホテルHilton
Clearwater Beach Resortに乗り付け、深夜のp.m12にチェックイン。
平成18年1月5日
朝、6時に起床。ホテルに隣接する白い砂の広大な砂浜を散策。多数の人がウオーキング。レストランで朝食ビュッフェ。Anne
Wu
と出くわし、一時間余り近況や研究について話し合う。また、Asia-Pacific
Management Accounting Associationのことも知らせる。日中は初夏の気温で、海やプールで泳ぐ人も散見。Doctoral
Consortiumには参加させてもらえなかったので、一日を体調の調整に。
夜間に開催されたWelcome
Receptionでは、Blocher先生、また、日本の先生では、神戸大学の三矢 裕先生、イリノイ大学の古賀健太郎先生、桃山学院の河合隆治先生(財務諸表分析)、追手門学院の福田直樹先生と出会う。登録されている青森公立大学の松木智子先生、佐々木郁子先生は見かけず。インド、フィリピン、中国からのPh.D.
Candidateと彼らの研究テーマについて聞く。Kaplan先生は退職され、現在はExecutive
MBA Programsで教えるステータスになったことを彼の学生から聞く。
平成18年1月6日
眠れずに5時起床。7時からミーティング。夕方まで続く。松木智子さん、佐々木郁子さんとも出会う。6時からレセプション。10時までレストランにて福田氏、河合氏、松木さん、佐々木さんと雑談。また、Masako
Darrough先生(Baruch
College, CUNY)と初めて話し込む。ICUを卒業後に、米国にわたり、経済学を専攻してから会計学の領域に入ったとのこと。なお、寒気団がきており、午後から冷え込む。
本日出席したセッション |
Plenary Session: Integrating
Operations Management with Management Accounting
というテーマで、Shannon
Anderson (Rice University 女性)
、Erica
Plambeck (Stanford
の若い女性の準教授)、Madhav
Rajan (Sanford インド人教授)という三人の報告があった。Management
Accounting
というよりも、Operations
Managementの報告であり、よく言えば管理会計領域の拡大の象徴であり、悪く言えば、Operations
Managementの紹介という二流の報告であった。しかし、眠気に襲われ、部分的にしか、理解できなかった。
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午前中:
Subjectivity in Performance Evaluation
第二報告のPerformance
Measurement and Evaluation Practices in Loss-Making Entity;
Field and Survey Evidenceは、ボーナス報酬が利益数値と連動していることから、赤字企業や黒字に転換できる企業での、報酬の測定尺度としての利益の扱われ方(重視のされ方)を論じている。テーマは興味深いが、ミシガン大学や南カ大の研究者の報告にしては研究デザインが優れているとはいえない。
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午後:
Use of Management Accounting Information in Decision-Making and
Judgment
Decision-MakingやJudgmentにおける
Balanced Scorecardの利用に関するものなど、三つの報告があったが眠気に襲われ、印象が残っていない。
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午後:
How Sarbanes Oxley is Impacting Management Accounting
Boeing社のDirectorを中心に三名によるパネル・ディスカッションであったが、眠気に襲われ、興味がのらなかった。R.J.
Huefner,先生、松木さんと佐々木さんも会場で見かけた。
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平成18年1月7日
眠れずに5起床。7時からミーティング。6時からレセプション。PM.3.30にすべてが終了。
本日出席したセッション |
Plenary Session: Steve Player(North American Director of Beyond
Budgeting Roundtable,
太った大柄な人
), Contemporary Developments in Budgeting and Lean Accounting
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午前中: Conceptual
and Methodological Issues in Management Accounting Research
Hesford
のBibliographic
Studyは、英国と米国の主要ジャーナルの1980年以降の会計学論文を研究アプローチにより類別し、また、主要研究者のReferencesの相互関係の分析もあり、興味部会報告であった。Naval
Schoolの
ThibodeauはQuestionnaire
SurveyにおけるRepeated
Contactsの効果を論じており、無意味との主張であった。
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午後:
Field Study:
三つの報告があったが、興味が今一つなかったことと、眠気に襲われて、よく理解できなかった。
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なお、今回は、睡眠調整が不調で日中ほとんど集中できず、報告内容をよく理解できなかった。また、話すことに関しても、日頃英語を使用していない、私の声の質がよくないといったことがあり、コミュニケーションがうまくゆかなかった。
200名強も参加し盛況な大会であり、米国に拠点をおくDarroughさんや古賀さんを加えると、日本人は8名とMidyear
Meetingとしては過去最高の参加人数になったようである。しかし、プレゼンスは報告者主体のインド系あるいは中国系に比較すると残念ながら無に等しい。教科書作成や日本語での論文づくりに加え、立場上、会計学会の国際化を組織的に推進すべしとの思いに駆られた。個人的に以下の先生との関係の強化ないし構築に着手したい。
(empirical
studies)
Robert S. Kaplan, Harvard University
Masako Darrough, Baruch College, CUNY
Ella Mae Matsumura, University of Wisconsin –Madison
Edward Blocher, The University of North Carolina at Chapel Hill
Marc Jay Epstein, Rice University
R.J. Huefner, State University of New York at Buffalo
Kung, Chen University of Nebraska at Lincoln
S. Mark Young, University of Southern California at
Boulder
Wu Frederick, University of North Texas
Ken Merchant, University of Southern California
Shannon Anderson, Rice University
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(sociological
studies)
T.M.
Hopper, University of Manchester
David
Otley, Lancaster University
(modeling
studies)
Ramji Balakrishman, University of Iowa
Rajiv Banker, Temple University
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なお、ランチの時にHeufner先生にAccounting
School International Residence Programの件で折衝に関してアドバイスを願う。寒気団が全米を覆っており、寒い中、一日バスで対岸のダウンタウンに行くも小さな町なので何もなし。
平成18年1月8日
眠れずに4起床。6時までパソコン。PM.11.00のフライトだが、8.30にチェック・アウト。空港に来るタクシーで代金をめぐってトラブル。また、空港内でもセキュリティをチェックする黒人女性とも衝突する。
フライトは定刻通りのPM.400前にSan Diegoに到着。パソコンを手荷物として持参したこともあり、鞄が重く、後頭部と首周りがずっと痛い。連日、熟睡できないこともあり、Denverまでの4時間、
San Diegoまでの3
時間は、疲れで機中ずっと眠る。米国は冷え込んでおり、温暖なSan Diegoでも多少寒い。軽い鼻風邪であり、Wyndham
Emerald Plazaでも要件を済まして8時過ぎにベッドへ。
平成18年1月9日
眠れずに5起床。本報告書の作成作業を7.00まで行う。体調不良につき、また就寝。AM.11.00からPM.2.00までモールなどホテル近辺を散策し、モルガンスタンレーのビルのサンドウィッチ店で昼食。お客はオフィスワーカーが主体。ホテルに戻り、また眠る。PM.4.00からPM.7.00まてホテル近辺を再度散策する。このあたりは再開発が進んだニューダウンタウンと呼ばれており、高層ビルのOffices、Shops、Condos(コンドミニアム))がクリーンに混在している。道路は街路樹がきれいで、南国故か、植え込みには花がいている。南天も赤い実がなっている。
米国に初めて訪れて30年弱経過するが、360円の時代から100円台に円が強くなっても、生活面における日米の豊かさのキャップは全く埋まっておらず、とりわけ、大都会の住環境、特に建物と道路の充実の程度は、東京都心部の最高級とされる一部地点を除き、日本が比較対象にならないほどに、劣っている。大阪や京都の都心部は、建物や道路の作りが米国の中クラスの都市の、それらにも及ばないと思う。
神戸空港が無駄、関空が無駄、瀬戸大橋が無駄といった議論があるが、日本にそうした施設が不要とは思わない。この程度の施設は米国のどこにでも見られ、アジアの途上国でも珍しくはないと思う。残念なのは、大型工事の建設費が米国の2倍、中国沿岸部の10倍程度もすることである。都市の土地価格はかなり低落したが、都会に緑と余裕の空間を取り戻すレベルに至っていない。個人に対して、建物の外壁をきれいに保つこと、高層化により生み出した空間に植樹させること、等を義務づける必要があろう。これが日本の町並みを国際水準に引き上げる唯一可能な策といえよう。世論の指導者は、公共工事そのものに反対することなく、優先順位に注文をつけるという立場にシフトすべきであろう。なお、PM.11.00に就寝。
平成18年1月10日
断続的に眠り8時起床。One-day-ticketを購入して、University
of California, San Diego(UCSD)とSan
Diego State University (SDSU)を訪れた。
午前10時過ぎにホテルを出たが、UCSDには電車とバスを乗り継いで片道2時間程を要した。スタッフに聞くと、Freeway
No.5を利用するExpress
Busだと所要時間30分程度とのこと。但し同バスは通学時間の早朝と帰宅時間の夕刻のみの便がある。UCSDは医学、生命科学では全米トップクラスで、工学も強い。UCSDの
School of Managementは2001年に創設されたばかりで、2004年1月に名称変更してThe
Rady Schoolとなった。2005年の秋学期に初めてのfull-time
MBA studentsを受け入れており、プログラムの特徴は工学・工業経営・起業指向である。受け入れ学生の分布は医学、生命科学、工学の博士や修士取得者が多く、金融などを背景とする学生は少数派である。学生数こそ全学で23,000名と中規模校であるが、大西洋に面する丘にある1,200エーカーのキャンパスは他の有力研究大学に比しても広大であり、新たに開発されたリゾート地兼住宅地であるLa
Jolla(ラホイヤ)の街と共に、一層の飛躍への息吹が感じられた。
他方、午後4時過ぎに訪れたSDSUはグリーン・ラインの駅に面しており、学生数が32,000名程度。学部と修士課程からなる教育のための大学という印象であった。市内にある大学にしてはキャンパスが広く落ち着きもあるが、圧倒されるスケールではない。School
of Accountancyが帰属するCollege
of Business Administrationは夜学生であるpart-timerが少なくなく、建物も古くて、豪華さを競い合う有力校とは一線を画する。なお、事前にアポイントメントをとっていなかったため、Prof.
Chee Chowは帰宅済みであった。しかし、Director
M. Lightner, Ph.D., CPAとは短時間だが面会できた。同スクールのCPA養成には抜群の実績がありそうである。6時過ぎにホテルに戻る。PM.11.00に就寝。
平成18年1月11日、12日
5時30分に起床。6時30分にチェック・アウト。San
Diego 8:35AのフライトでSan
Franciscoへ。12.15のフライトで日本に。関空着陸
5:20P
(United
Flight 885)。関空発午後6時のバスにて自宅に。7時45分に到着。 |